麻布十番 紀伊国屋シュガーレジデンス

2015年01月
  • 計画場所:東京都港区麻布十番
  • 工 期:2012年12月~2014年12月
  • 規模構造:S造 9F
  • 延床面積:730.7㎡
  • 1F~3F店舗/4F~9Fオーナー住宅・賃貸住居9戸


麻布十番大通りに面し、戦前からの砂糖問屋を元祖とする食料品の老舗「紀伊国屋」の建替え計画が始まったのが2年前です。
歴史ある古い商店街ならではの、細長い敷地。間口6,250㎜奥行22,700㎜に9階建鉄骨造は、ここ麻布十番大通りで二度目のお付き合いとなる佐藤秀が施工を担当。鉄骨建て方をはじめ(14年6月コラムで紹介)常に人通りの多い商店通での工事は、地域の皆さんはじめ訪れる人々にご迷惑をおかけしながらの気が抜けない緊張の連続でした。
計画は、間口の狭さを解消しつつ、中央に階段エレベーターを配置し、南北それぞれ
40㎡弱の高品質の1LDKの賃貸住居を計画。それにあたっては、住居の生活感がでがちなバルコニーを商店通に面するのを避け、敷地中央に向けバルコニーと避難ルートを設け、通りに面しては、ガラスとタイルのカーテンウォール表現とし、この町並みを意識したファサードデザインとしました。
低層3階までは、お椀もなか、歯科クリニック、ブランド品店、ピアノスタジオ等個性的でこの街にふさわしいテナントが参加して頂きました。
オーナーの砂糖問屋の謂われに因んでビル名は「紀伊国屋シュガーレジデンス」。この建物が、これからの新しい時代に更に永くこの街に生かされていくことを祈ってやみません。
(担当者:若田雄一郎)

 

1.正面外観
正面

 

 

 

3.麻布十番通りから側面を見る
麻布十番通りから側面を見る

 

 

 

5.オーナー住戸居間
オーナー住戸居間

 

 

 

7.オーナーピアノスタジオ
オーナーピアノスタジオ

 

 

 

 

 

10.賃貸住戸リビング
賃貸住戸リビング

 

11.賃貸住戸廊下
賃貸住戸廊下

 

12.賃貸住戸洗面浴室
賃貸住戸洗面浴室

 

ニューヨーク散策

2014年11月

今回は、落水荘に先立ち、ニューヨーク郊外New canaanにある
フィリップジョンソン作Glass House、ニューヨークマッハタンでは、
グランドゼロ、ニューヨーク近代美術館新館及び
ランドスケープアーキテクト、ロバートザイオン作のPaley Parkと
MOMA中庭を見てきました。

 

 

●Glass House  

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Glass House

 

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Glass House

 

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Sculapture Gallery

 

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Da Monsta

 

 

 

 

●MOMA(NY近代美術館)
 

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Manhattan(マッンハタン情景)

 

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National September 11 Memorial & Museum

 

 

 

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Tower 1

 

 

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Paley Park

 

 

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Manhattan
 

落水荘

2014年10月

学生時代バイト先で、色鉛筆で描かれた一枚の透視図が差出され
「このライトのタッチで描くように」と、それは色の上に色を重ね
た独特のスケッチ画で、思わず目を見張った。
 

フランク・ロイド・ライトの「落水荘Fallingwater」を初めて知
る時でした。その後30代に北米を建築行脚した折、ライト作品を
片っ端から訪ねたものの、落水荘は行き方がわからず断念、、、
そのことを永く悔やんでいました。

思い立って、この9月「落水荘」へ一目会いに行きました。
ピッツバーグから南東約100キロ自然保護地区ミルラン。
初老の黒人運転手さんに1日お付き合い願い、4時起床8時半の案内開始に朝もやの森を車で向かいました。

実業家カウフマン氏の別荘として1936年ライト69才の作品、
それは、森深く小さな渓流の岩肌の上に建つ。
ライト曰く「森と小川とすべての建物の要素が静かに調和し共鳴している」と。
夫妻が今も住んでいるかのような佇まい。天井を低く抑え無柱。
細いスチールの赤窓枠越しに森の緑が一面に広がる。
渓流の岩がそのまま居間の炉床になって、壁にはライトが薦めたであろう広重
の浮世絵が。台所や書斎、ゲストルームは小間ながら知的で暖かい
色彩と素材に緑景が染みる。小気味よく空間が連続する、心が躍る。
建物の足元に流れる滝、水と鳥と木葉の風の音のみが私達を包む。

「来てよかった」

帰り道、彼の最後の作品となった「山荘Kentuck Knob1954年」
に立ち寄り、ホテルに着いたときは、すでに黄昏になっていました。

 


 

落水荘1


落水荘2
 

落水荘3
 

居間1
 

居間2


キッチン


ゲストルームへの渡り
 

麻布十番の現場にて

2014年06月

5月から6月にかけて述べ10日間、深夜の鉄骨組み立てを行っています。
麻布十番商店通りを通行止めして、職人さん方が真剣勝負。
ギリギリの仕事をしてくれてます。
担当の若田君も現場事務所で遅くまで頑張っています。

(担当:宮川、若田)

 

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無題

2013年10月

全国各地で惜しまれながらも維持が困難になった歴史的建造物や伝統的
民家が解体撤去されています。故郷函館も150年前の開港時の多くの歴史
的景観や興味深い建築群が「市街地の空洞化」と共に危機に瀕しています。
この春、ものづくり・街づくりを考える市民団体が主催する「民家再生
コンペ」の審査員に呼ばれる機会がありました。
その建物は、函館山の麓、旧領事館や教会が点在する歴史的景観地域に、
海産物問屋を営む商家の個人住宅として昭和初期に建てられたものです。
函館港(巴港)を望む最高の立地にもかかわらず、港側は屋根と壁で閉
ざし、山側に函館山を借景にした見事な日本庭園、南京下見壁に瓦屋根、
内部は本格的純和風建築で、大切に住み維持管理されてきたものでした。
コンペのテーマは、建物を後世に残しながら、380坪余りの敷地とその
周辺を取り込む事業性に裏付けられた魅力ある再生とデザインです。
全国から建築家に限らず世代を超えた熱意ある数多くの提案があり、
一次審査を通過した作品は、市民公開の中でプレゼンテーションが行われ、
とても楽しく感動的なものでした。私にとって貴重な体験であったと共に、
審査員や受賞者との交流の中で問題意識をより高めることが出来ました。
文化財保存の十分な補助対象ではないこのような建物が、健全な形で
維持管理され使い続けられることがいかに困難か。嘗ての函館の豪商の住
まい旧相馬邸にしても持続的な運営は難しく、待ったなしの現実の中で、
継続的な啓蒙と仕組みづくりの模索が続いています。