ロスアンゼルス建築行脚

2011年07月

この七月、親しくさせて頂いているクライアントと共に、 ロサンゼルス近郊を建築行脚する機会がありました。

LAは私としては28年ぶりで、前回はバックパッキングで、 バンクーバー島から東へカナダ横断、折返しはボストンから西へアメリカ横断、建築巡礼の旅の最終地でした。 
当時見逃した建物、その後の気になる建物のいくつかを、さわやか天気の下フリーウェイを走りぬけ、近郊の自然とたたずまいを垣間見ることが出来ました。

■サンディエゴ郊外のソーク生物研究所

巨匠ルイスカーンが、64歳の作品で後のキンベル美術館と共に現代建築の最高傑作のひとつと言われています。

この研究所は、ポリノワクチンを発見したジョナサンソーク博士が創設した研究所で、多くのノーベル受賞者を輩出し、日本の利根川博士もここで研究したことがあるそうです。

太平洋に広がる中庭の持つ南北二つの研究棟。
それらは、打放しコンクリートとチーク材の窓壁で構成され、その庭はヒューマンスケールで深遠、空と海の自然のスケール感と同時に神殿的な神秘性を感じさせます。

築46年の打放しコンクリートは今も生き生きとしていますが、さすがにチークの外壁は海岸も近いせいもあり痛みがひどい。 
案内者に「このチーク材は何年ぐらいで更新しているのですか?」と問うと、「えっ!一度も変えてません!これからももちろんこのままです!」オリジナルを大切にしてること、メンテランスも人一倍している自信なのでしょう。

両棟研究室は深遠な中庭とは一転、たくさんの試験機材に囲まれた中で若き研究者の真剣な姿が印象的でした。 
研究フロアーの下部ごとに1層分のクローズドスペース(設備ダクトや配管のための専用階)を設けており、当時既に、設備更新に対応した方法を採用していたことに驚きました。

ソーク研究所中庭

手前が研究室、奥が実験室

地下実験室前のテラス

中庭先端にプールと水盤

■このほか、訪れたところ。

  • イームズ自邸&スタジオ(チャールズイームズ 1946年)
  • ブラッドリービル(ジョージワイマン 1893年)
  • ウォルトディズニーコンサートホール(フランクゲーリー 2003年)
  • ロサンゼルス現代美術館(磯崎新 1986年)
  • LAプラダエピセンター(レムコールハウス 2009年)
  • ゲッティセンター(リチャードマイヤー 1997年)
  • カリフォルニア大学サンディゴ校キャンパス
  • マリナデルレイのコンドミニアム群

イームズ自邸&スタジオ

ウォルトディズニーコンサートホール

ゲッティセンター マリナデルレイのコンドミニアム

■28年前、車がないとアメリカの建築は見ること出来ないと痛感。
帰国後免許を取得しましたが、今回は、クライアントが快く全てを車で案内していただき、有意義で楽しい旅をすることが出来ました。
感謝!