グランドメゾン白金台5丁目
目黒駅から東に10分足らずのところに天然記念物の史跡指定を受けるような大きな森があります。
アールデコ様式の旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館)を含む国立博物館付属「自然教育園」と言い、
江戸時代は大名屋敷でありましたが、明治大正昭和は白金御料地などとして全く人が立ち入るところでなかったため、
今や武蔵野を代表する四季折々の植物が自然のままに生育し、観察できる都心とは思えぬ深い森になっています。
「自然植物園」の東に沿って目黒通りから外苑東通り所謂「プラチナ通り」へ抜ける人知れぬ静かな通りがあります。
その通りの中ほどに「GM白金台5丁目」がこの度完成しました。
いまその窓からは西から北へ広がる森の四季折々の表情を心ゆく迄楽しむことができます。
計画は、地下住居3戸を含め全19戸の分譲マンションです。こぢんまりとした佇まいの中に「情緒ある品格」を漂わせたいという想いで創り上げました。
ファサードデザインの主眼はこの環境に共鳴する素材として「素焼きボーダータイル」を採用し、森と調和する色調/肌ざわりをとしました。
垂直材の「素焼きボーダータイル」と、各層を水平に分割する白色リブ付きスパンドレルと、
それらに分割された部分を大型ガラスサッシュ+バルコニーとして構成し、
北側にセットバックしたやや複雑な形態をリズムカルにデザインしました。
エントランスは自然教育園の緑が連続して入りこむイメージとし、そこにはクライアントの担当者の思い入れもあり、
アールデコ調のガラス工芸品を展示し、この地「白金」の歴史のイメージへにつなげてみようと考えました。
(担当:若田雄一朗)
(撮影:エスエス東京)
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エントランス・風除室
エントランス・ラウンジ
住居・LDK